Main | May 2005 »

アンジュール-ある犬の物語

有名な絵本らしいのだが、まったく知らなかった。
でも、絵には見覚えがある。TVCMで見た時から気になっていたのだ。

ある日、犬は、車の窓から投げ捨てられる。
そんな風に野良犬になった犬の一日が、そこには描かれている。
シンプルなデッサン画には、ただの一文字も文章がついていない。
絵だけの絵本。

何かを語っているということはない、むしろそれ故にぼくたちがそこに意味を付加し、なにかしらの感情を抱く。
犬とおんなじ、です。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

食べてはいけない! ペットフード大解剖 愛犬編

書店には会社帰りに毎日立ち寄るのだが、最近はamazonを利用することも多くなった。
早ければ注文した翌日には配送されるのでびっくりする。
古本も並列でリストアップされるからユーザーとしてはすごく便利、これをやられたら一般の書店はたまらないだろうなぁ。
だが、タイトルや書評だけで購入することになるので時々失敗することもある。

今回は大、大、大失敗。
犬関連の本や雑誌には内容が薄いものも多いが、これほどひどいのは初めてだ.....!
以前に古本屋で「ペットフード研究会」なる名義で書かれたペットフードに関する本を見つけたことがある。注意して読めばアイムス社が自社の宣伝のために発行したものだとわかるのだが、あっちの方が100倍マシな内容だった。

「食べてはいけない! ペットフード大解剖 愛犬編」を、買ってはいけない!!!

| | Comments (0) | TrackBack (0)

大好きだるまー

大橋歩さんは黒ラブのだるまーと暮らしている。
だるまーとのてんやわんやの日々を綴ったこの本は、著名人の愛犬本としてはぼくの一番のお気に入り。

あれこれ悩んだり、わははと大笑いしたり、犬がいる家庭はいずこも同じだなー、となんだかほんわかとした気分になれるのです。

more

| | Comments (0) | TrackBack (0)

ザ・カルチャークラッシュ―ヒト文化とイヌ文化の衝突 動物の学習理論と行動科学に基づいたトレーニングのすすめ

これまでの常識を覆す驚愕のしつけ理論が展開されている、という評判を聞いて読み始めたのだが、まったくそういう印象は受けなかった。

多少和訳文が読みづらいが、シンプルでわかりやすい訓練方法の解説書。

more

| | Comments (0) | TrackBack (0)

動物記

現代日本の「シートン動物記」とも言うべき作品。
誠実な文章で、捨て犬や人間のエゴが動物を苦しめる不条理をていねいに訴えかけている。
兄弟犬がたどる数奇な運命に胸が締め付けられる。

子供の頃「狼王ロボ」が大好きだったぼくは、なんだか懐かしい胸の奥がきゅんとする不思議な追憶にひたったのです。

more

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Say Hello!  あのこによろしく。

糸井重里氏の前書きがこの物語の魅力のすべてを表しているので以下引用します。

この本は、出会いと別れの本です。 この本は、おかあさんの本です。 この本は、赤ちゃんの本です。 この本は、家族の本です、ともだちの本です。 遊びの本です。眠りの本です。 生と死の本です。笑いの本です。愛の本です。

なにかいやなことがあって、
苦虫をかみつぶしたような顔をしていた人でも、
この本のページをめくっているうちに、
「生きるって、わるくないね」と、
ついつい思ってしまう本です。
そういう魔法がこめられた本なのです。

more

| | Comments (2) | TrackBack (0)

号泣する準備はできていた

身を切るようにせつない恋愛の本質を的確に描いた小説は、同性同士のそれを題材としたものであることが多い。
男女の恋愛において生じる諸々の現実的事象が、恋愛という不思議な感情の本質を表現しようとする時に邪魔になるからであろう。

江國香織の直木賞受賞作「号泣する準備はできていた」
収録の「熱帯夜」は、そんな純度100%の恋愛小説だった。
千花と秋美のどこにも行き着く先のない恋。

どんなに愛し合っていても、これ以上前に進むことはできない。 たとえば結婚も離婚もなく、たとえば妊娠も堕胎もない。

本当の恋のただ中にいるとき、ぼくたちはけっして世界の中心で叫ぶことはなく、だだっ広い世界の片隅でたった二人だけの異邦人となる。

江國香織の文体は実は苦手なんだけれど、若い女性が憧れるタイプだということはよくわかる。
おもしろいのは、どの物語にも必ずと言っていいほど犬が登場すること。
たしかゴールデンリトリーバーを飼っていたはずだし、相当な愛犬家なのだろう。
先述の「熱帯夜」には犬が登場する気配がないと思ったら、小説の最後がこんな風に締められていた。

マンションに帰ったら、私たちはくっついて眠るだろう。たぶん今夜は性交はしない。 ただぴったりくっついて眠るだろう。男も女も、犬も子供もいる世の中の片隅で。
恋する二人以外の世界の代表的構成員が、男と女と子供とそれに犬だとはなかなか愉快じゃないか。

more

| | Comments (0) | TrackBack (0)

いま、会いにゆきます

あまりにも有名になったこのいささか感傷的に過ぎる小説のテーマは、「選択」ではないか。
小説のヒロイン澪は、ある夏の日ある重大な選択をしてある人々に、会いにゆく。

六月のやさしい雨、森の中の廃屋、エンデの「モモ」、死んだ人間が暮らす星・アーカイブ星、誰よりも愛し誰よりも愛してくれた美しい妻とその想い出、忘れ形見となった彼らの息子。
これで泣かなかったら人間じゃない、と言わんばかりの道具立てでずるいことこの上ない。
しかし、心をゆさぶる小説とはたいていずるいものなのです。

重要な登場人物(といってもこの小説の登場人物は片手で足りる)に、妹の看護に一生のほとんどを費やして抜け殻のようになったノンブル先生とその飼い犬プーがいる。
小説の後半でノンブル先生は病に倒れて入院し、飼い主を失ったプーは路頭に迷うことになり結局は失踪し行方がわからなくなってしまう。以前の飼い主の元で声帯除去手術を受けたプーは声を失っているのだが、ノンブル先生と暮らした家を離れる時に、風のような声にならない叫び声をあげる。
終始主人公とその失われた妻を中心に語られるこの物語の中で、このエピソードだけが妙に不自然に挿入されている。そのことには、さりげなく重要な意味が込められている。

more

| | Comments (0) | TrackBack (0)

バベルの犬

大学教授ポールの最愛の妻レクシーが、彼の留守中に庭のリンゴの木から落ちて死んだ。
警察は事故死と判定した。
事故死? わざわざリンゴの木に登る理由なんて思いつかない。
自殺? キッチンには死の直前にステーキを焼いた形跡がある。
それに自殺する理由なんてない、二人は誰よりも深く愛し合っていたのだから。
その瞬間すべてを目撃していたのは、ローデシアン・リッジバックのローレライだけ。
あなたならどうしますか?
彼は、真実を知るためにローレライ(犬ですよ)が言葉を話せるようになるよう、訓練を開始するのである。ウソだろ、おい!という感じの導入で小説は始まる。
彼は、彼と彼女の出会いから彼女の死までの出来事を、訓練の合間にひとつづつ思い出していく。
しかし、彼女が死の直前に一つの大きな選択をしていたことを、彼は知らない。
その選択とは...?

more

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Main | May 2005 »